ヘラクレスのお世話でゼリーなどのエサやりに並んで欠かせないのが、マット交換です。
マットというのは、成虫で言えばひのきなどを使ったおがくずのようなもの。
昆虫も人間と同じで、食事をすればうんちやおしっこをします。
ヘラクレスがたくさんゼリーを食べれば、そのぶんケースに敷いているマットも汚れるので、マット交換は必須です。
ただ、初めての交換の際には、どのように行えば良いのかいまいち分からないし、不安もありますよね。
この記事では、そんなマット交換の際のコツやポイントを解説します。
ぜひ、最後までお読みいただき、安全かつスムーズにマット交換を行うための参考にしてくださいね。
記事の要約
ヘラクレスに限らず、昆虫用マットの交換の方法やタイミングって気になりますよね。
基本的に、交換の手順は意外とシンプル。
でも、交換する際の注意点や、どんなリスクがあるのかはしっかりと把握しておきたいところです。
マットの寿命や、いつ交換すべきなのかの目安も知っておくとさらに安心。
昆虫たちが快適な環境を作るために、少しの手間を惜しまないことがポイントですよ!
ヘラクレス マット交換の基本知識
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幼虫のマット交換の時期は?
幼虫のマット交換のタイミングは、最初はわかりにくいもの。いつがベストなのでしょうか。 -
幼虫マットの詰め方のポイント
幼虫マットの詰め方も、ただ土を入れておけば良いわけではありません。ポイントを押さえておきましょう。 -
成虫のマット交換の頻度と注意点
ヘラクレスの成虫のマット交換も、適切な頻度と注意点があります。チェックしておきましょう。 -
マットのガス抜きの方法
昆虫の命に関わるマットのガス抜き。正しい方法で行うことが大切です。 -
マットの水分調整方法
快適な湿度を保つため、マットの水分調整も大切。どのように調整するのがベストなのでしょうか。 -
幼虫マットおすすめの選び方
幼虫マットの選び方もポイントがあります。どんなマットがおすすめなのでしょうか。
幼虫のマット交換の時期は?
ヘラクレスオオカブトの幼虫のお世話で大切なのがマット交換。
昆虫ってゼリー食べてればOKだと昔は思っていましたが、幼虫が食べるのはマット。
昆虫マットは、ざっくりいうと腐葉土のようなものです。
マット交換のタイミングは、ヘラクレスの健康や成長に大きく関わります。
特にヘラクレスの幼虫は、マットの中の有機物を食べて成長します。
食事中の幼虫の様子を見ると、土を「おいしいおいしい」と食べてるようで、なかなか愛嬌があります。
マットの中の有機物は、幼虫にとっての主要な栄養源ですが、時間が経つと有機物は減少し、マットの栄養価も低下します。
さらに、幼虫の排泄物や食べ残しによってマットが汚れると、カビやダニの発生源となる可能性もあります。
具体的なマット交換のサインとしては、マットの色が黒っぽくなったり、コロコロとしたふんが目立ってくることがあげられます。
また、マットの中の水分量が適切でなくなった場合も交換のサインです。
例えば、マットを指でつまんだときに水滴が出るほど湿っている場合や、逆に乾燥してサラサラとした感触の場合は、すぐにマットの交換をしたいタイミングです。
さらに、幼虫の行動からもマット交換の必要性を感じ取ることができます。
例えば、幼虫がマットの表面でうねうねしていたり、あまり動かず元気がなさそうな場合は、新しいマットを求めているサイン。
あれ?幼虫が潜ってないなと思ってみると、幼虫のケースがフンだらけで食べるものがない状態になっていることもあります。
だからと言って頻繁にマットを交換しすぎると、幼虫にとっては新しい環境への適応が必要となり、ストレスを感じることもあるので要注意。
マット交換は、幼虫の様子をよく観察しながら適切なタイミングを見極めることが大切です。
幼虫マットの詰め方のポイント
ヘラクレスの幼虫のマットを替えるときは、全てを新しいマットにするのではなく、古いマットも1/4程度残してあげます。
新しいマットと古いマットを混ぜることで全く新しい環境よりも慣れやすくし、幼虫のストレスを減らすためです。
さらに、新しいマットは湿度が高いことが多いので、乾いた古いマットと混ぜることで湿度も調整できます。
マットをケースに詰めるときは、ぎゅうぎゅうに押し込むのではなく、ふんわりと空気を含ませて詰めることも大切です。
これは、ヘラクレスの幼虫がケースの底のほうへ潜りやすくするためです。
マット交換をするときは、周りにマットが飛び散りやすいので、新聞紙などを敷いておくのがおすすめ。
交換している間は、別の容器に古いマットを少し入れておき、そこに幼虫を置いておきましょう。
家族との生活スペースでお世話をする場合は、終わったらちゃんと掃除機もかけてくださいね!
成虫のマット交換の頻度と注意点
ヘラクレスの飼育において、成虫のヘラクレスのケアは、そのかっこいい姿を長く保つために欠かせません。
成虫のマット交換の頻度は2~3ヶ月に1回が一般的な目安です。
しかし実際に育ててみると、室内の温度や湿度、成虫の活動量によって、
この頻度は微調整が必要です。
例えば、夏場は湿度が高くなるためマットがカビやすくなります。
このような場合、3週間ごとに交換を検討すると良いでしょう。
次に、マット交換時の注意点ですが、成虫は幼虫と異なり、
マットを食べることはありません。
成虫の場合、マットは生活空間としての役割を果たしています。
快適な環境を保つため、マットの水分量や質には十分注意が必要です。
あまり湿らせすぎないことでカビの発生を防ぎ、成虫の健康を維持することができます。
また、マット交換時には、成虫がストレスを感じないように、やさしく作業を行うことが大切です。
急な動きや強い刺激は避け、成虫を優しく取り扱うことを心掛けましょう。
そして、ヘラクレスの脚で指や腕にしがみつかれるととても痛いので要注意!
鋭い爪やトゲが食い込んで、なかなか外れず血が出てしまうこともあります。
無理やり引き剥がすとヘラクレスの脚の先が取れてしまうので、人間が痛みに耐えるしかなくなります。
小さいお子さんがお手伝いするときは厚めの手袋をするか、脚の届かない上の角を持つなど、気をつけて作業しましょう。
マット交換はヘラクレスの健康を維持するための大切な作業です。
夫は「虫活」と称して、毎日昆虫たちをこまめに観察しています。
ヘラクレスの飼育を楽しむために、正しいケアでかわいがってあげたいですよね。
マットのガス抜きの方法
私は昆虫を家で飼育して初めて知りましたが、幼虫マットのガス抜きも欠かせないお世話のひとつです。
マット内での微生物の活動は、ヘラクレスの健康をサポートする一方で、ガスの蓄積を引き起こすことがあります。
このガスは、特にアンモニアやメタンなど、ヘラクレスにとって有害な成分を含むのだそう。
さらに、微生物による発酵が進むことでマットが熱を持ってしまうことも。
長期間このガスが蓄積すると、ヘラクレスの呼吸や活動に悪影響を及ぼす可能性が高くなってしまいます。
ガス抜きをするタイミングは、新しいマットを追加する際や、マット全体の交換を行うとき。
大きめの容器を用意して、購入したマットの袋から全部中身を開け、1週間ほどそのまま置いておきます。
このとき、マットを容器に押し込まず、ふわっと空気を含ませるようにしておくのがポイントです。
また、マットに空気が行きわたるように、時々かき混ぜてあげてムラのない状態にしましょう。
1週間置いておけば、ガス抜きが充分完了します。
少し手間はかかりますが、ヘラクレスが元気に育つためには必要な作業です。
マットの水分調整方法
最も気をつけたいのはマットの水分調整です。
水分の調整方法として、私が実践しているのは、週に1回、マットの状態を確認し、
少し乾燥していると感じたら、霧吹きで軽く水を吹きかけることです。
このお世話は簡単なので、小さい子も一緒にお世話するときにおすすめです。
この時、マットがびしょびしょにならないよう、適量を心掛けてください。
過度な水分は、カビの発生やダニの繁殖の原因となるため、慎重に行いましょう。
また、新しいマットを追加する際や、マット全体の交換を行う時も、水分量を適切に調整します。
ヘラクレスの飼育は細かなケアが必要ですが、こまめな観察とケアをしてあげることで長く一緒にいられますよ。
幼虫マットおすすめの選び方
ヘラクレスオオカブトをはじめとするカブトムシの幼虫には発酵の進んだマットを使用するのがおすすめ。
悩んだら、商品説明に「カブトムシ幼虫用」と記載のあるものを選びましょう。
同じカブトムシ用でも、成虫用を選ばないように注意してくださいね。
マットに含まれる成分は、幼虫が食物として摂取しやすく、また、必要な栄養をしっかりと供給してくれます。
また、マットの中には、幼虫の健康をサポートするための有益な微生物が生息しています。
栄養価の高いマットは、ミミズの姿がみられることもありますが、幼虫と同居しても問題はありません。
ヘラクレス マット交換でのトラブルと対処法
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幼虫が大きくならない原因と対策
子供たちが元気に成長するための食事や環境を考えるように、幼虫が大きくならない時の原因と、それに対する適切な対策も大切ですね。 -
マットの品質と交換の関係
家の中の空気のクオリティを保つために、こまめに換気をするのと同じように、マットの品質とその交換のタイミングも密接な関係があります。
幼虫が大きくならない原因と対策
幼虫の成長が遅い場合に考えられる原因の一つは、マットの品質や成分。
マットが栄養価に乏しい、または水分やpHのバランスが適切でないと、幼虫の成長に影響が出ることがあります。
さらに、飼育環境の温度や湿度も大切。
ヘラクレスの幼虫にとっては、20〜25℃の温度と、70%〜80%の湿度が最も快適な環境と言われています。
この条件を整えることで、幼虫が健やかに成長するサポートができるのです。
暑すぎず、寒すぎず、ちょうど良い温度を保ってあげましょう。
マットの品質と交換の関係
幼虫のマットがふんだらけになると、幼虫は食べるものがなくなり、マットの上に出てきます。
普通、幼虫はマットの中に潜っているもの。
もし表面に出てきて、ケースの外に出たそうにしていたら、マットに異常があるか、食べる部分がないと考えていいでしょう。
そのような様子が見られた場合は、すぐにマットを交換してあげるようにしてください。
そのまま放置しておくと、衰弱して死んでしまうこともあります。
ヘラクレス マット交換のまとめ
ヘラクレスのマット交換で大切なのは、マットの種類を間違わないことと、こまめにチェックすること。
そして、子どもと一緒に行う場合は準備をしっかりしておくこと。
子どもがヘラクレスの幼虫を触るときは強くつかまない、成虫を触るときはケガをしないように充分注意をしながら行いましょう。
子ども用の手袋や、道具を準備しておくとスムーズですよ。
また、幼虫の場合は土、成虫の場合はおがくずが床に散らかってしまうので、新聞紙などを下に敷くのも忘れずに。
お世話はお片付けが終わるまでがセットです。
楽しく、気持ちよく、家族でお世話を楽しんでくださいね。