カブトムシやクワガタムシの飼育で悩ましいのがコバエです。
コバエは野性の昆虫や、マット・登り木に付着していたものが増えたり、屋外から侵入して増えたりします。
カブトムシやクワガタムシのエサである昆虫ゼリーの甘くて芳醇な香りに引き寄せられてどんどん集まってくるので、多数の昆虫を飼育しているブリーダーさんであるほどコバエ増殖のリスクが高くなってしまうものです。
今回は、SNSでも話題になっている「めんつゆトラップ」でコバエを撃退する方法をご紹介します。
なお、こちらの方法はコバエのなかでも「ショウジョウバエ」に効果があるものです。
チョウバエなど、他の種類のコバエにはあまり効果が無いと言われているのでご了承ください。
めんつゆトラップとは
「めんつゆトラップ」とは、名前の通り調味料のめんつゆを使ってコバエを捕まえる方法です。
作り方は簡単で、口が広く開いた容器にめんつゆを入れ、そこに食器用洗剤を数滴垂らして置いておくだけです。
仕組みとしては、めんつゆに含まれる醤油や砂糖の醸し出す香りがコバエを誘い、食器用洗剤の膜がコバエの呼吸器官を塞いで窒息死させるというものです。
効果はめんつゆの香りが持続する1週間ほどですが、あまりにもコバエが容器に溜まるなど、衛生的に気になる場合は早めに交換するのがおすすめです。
用意する容器について
めんつゆトラップに使う容器は、先述したように口が広く開いているものを選びましょう。
具体的にはプリンカップや小鉢などがおすすめです。
ケーキ屋さんのムースやブリュレなどに使われている陶器の入れ物も、ずっしりと安定感があるので倒れにくいです。
もし使わないものがあれば有効活用してみると良いでしょう。
プリンカップは、容器ごと使い捨てできるのが最大のメリット。
大量に引っかかったコバエを処理するのが気持ち悪い・手間だという場合はプリンカップがおすすめです。
逆に花瓶のように口が細くなっているものはおすすめしません。
一見、入り込んだら出にくいので向いていそうですが、めんつゆの香りが容器の外に広がらないので、コバエを吸引する効果が低くなってしまいます。
香りが広がりやすい容器を意識して選んでみてくださいね。
めんつゆについて
基本的にめんつゆなら何でもいいとされていますが、効果が高いのは薄めて使う希釈タイプのめんつゆです。
水で割らずにそのままうどんやそばに使えるストレートタイプもありますが、水分で薄められているので、その分香りが弱くなってしまいます。
まずは家にあるもので試してみて、より効果を得たい場合は濃いめんつゆを用意してみると良いでしょう。
また、これは私の体感ですが、甘味の強いめんつゆの方がコバエが寄ってきやすいです。
砂糖やみりんが多く、香りの強いものはすぐに寄ってきます。
調味料の名称で言うと「めんつゆ」ではなく「甘だれ」という商品を使うと高い効果が出ました。
甘辛い、みたらし団子のような香りが良いという体感でした。
食器用洗剤について
こちらについては何でも良く、強いて言えば香りは「柑橘系」が良いとの情報もありますが、香りの種類についてはあまり気にしなくても良いでしょう。
注意したいのは、めんつゆに垂らす量です。
容器の口の広さやめんつゆの量によりますが、あまり洗剤を入れすぎると、トラップの表面に膜を張りすぎてめんつゆの香りが広がらなくなります。
小さい容器ならまずは1〜2滴垂らしてみて、めんつゆの香りがするか、香りを嗅ぎながら調整してみるのがおすすめです。
めんつゆトラップの設置は必ず家族と共有!誤飲に注意
めんつゆトラップの設置にあたって注意したいのは、めんつゆトラップを設置することを必ず家族と共有することです。
もともとめんつゆ自体は食品なので、知らずに他の家族が触ったり、口に入れてしまう危険も考えられます。
特に、乳幼児のいるご家庭は子どもたちの手の届かないところに置くなど、しっかり誤飲について考えて設置しましょう。
小学生くらいの子でも、危険と知りながら興味本位で口に入れてしまうこともあります。
きちんと説明することに加えて、子どもだけで留守番をするときは片付ける、手の届かない高い場所に置くなどの対応が必要です。
あくまでも家族の安全第一で行うようにしてくださいね。